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保育者を悩ませる「保護者への伝え方」の壁
年少クラスなどを担当していると、「発達の特性があるのではないか」「療育(早期支援)に繋がった方が本人のためになる」と感じるお子さんに出会うことがあります。
しかし、いざ保護者の方にお伝えしようとすると、「不快な思いをさせてしまうのではないか」「関係が悪くなるのが怖い」と二の足を踏んでしまう保育者の方は非常に多いのが現状です。
今回は、テクニック以前に大切な「保護者に伝えるための心構え(マインド面)」に焦点を当てて解説します。
1. 主語を「子供」に入れ替える:誰が一番困っているか
まず、私たちの心構えとして重要なのが、「主語を入れ替える」という視点です。
「(周りの大人が)困った行動をする子」という見方をするのではなく、「(本人が)一番困っているんだ」という理解に立ちます。走り回ったり、誰かを叩いたりといった行動は、本人が困っていることを意思表示しているサインです。
この「本人の困り感」を解決し、園生活を快適に過ごせるようにしてあげたい、というスタンスが全ての出発点になります。
2. 「問題」だけを突きつけない
人は、自分の子供の問題や課題だけを突きつけられると、どうしていいか分からず、拒否感や回避、負の感情を抱いてしまいます。
• NG: 「発達の特性があるので、療育に行ってください」と問題だけを提示する。
• OK: 園での具体的な取り組みや、試行錯誤の過程を共有する。
「園では今、この子が楽しく過ごせるようにこんな工夫(思考錯誤)をしています」という取り組みを保護者と共有しましょう。たとえ問題が完全に解決していなくても、「この子のために色々やってくれている」という実感を保護者が持つことで、園への信頼関係が生まれます。
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3. 「自分たちは専門家ではない」という考えを捨てる
「私たちは発達の専門家ではないから、療育を勧めるのが不安だ」と考える必要はありません。
保育者は発達の医療的専門家ではないかもしれませんが、「お子さんの専門家」です。
• 「自分たちの手に負えないから専門家に投げる」のではなく、
• 「自分たちがより適切に支援していくために、専門的な評価を今後の保育に活かしたい」
というスタンスで伝えましょう。「お医者さんや専門家の知恵を借りて、園での関わりをさらに充実させたい」という提案であれば、保護者の方も「一緒に考えてくれている」と感じ、心を開きやすくなります。
まとめ:信頼の架け橋を作る
保護者への提案は、一方的な「宣告」であってはいけません。
1. 本人の困り感に寄り添う
2. 園での試行錯誤を共有する
3. 「より良い支援」のための専門機関活用を提案する
このステップを踏むことで、保護者を孤立させることなく、お子さんを中心としたチームとして一歩を踏み出すことができるようになります。
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